中小事業者を取り巻く取引の公正化
公正取引委員会の事業。令和7年度当初予算 6.2億円(前年度 5.6億円)、令和8年度概算要求 9.5億円。主な支出先はその他、株式会社読売広告社。
事業の目的
【企業取引課、優越的地位濫用未然防止対策調査室】
優越的地位の濫用規制及び取適法(令和7年12月までは「下請法」。以下同じ。)(以下「優越的地位の濫用規制等」という。)の普及・啓発、 実態調査などを行うことにより、中小事業者等に係る取引の公正化を推進し、中小事業者等の利益を保護する。また、中小事業者等が適正・公正な価格転嫁を可能とする取引環境を整備し、中小事業者等への不当なしわ寄せの防止を図ることで、賃金引上げのための原資確保に寄与し、成長と賃金上昇の好循環の実現に貢献する。
【フリーランス取引適正化室】
個人が事業者として受託した業務に安定的に従事することができる環境を整備するため、特定受託事業者に業務委託をする事業者について、特定受託事業者の給付の内容その他の事項の明示を義務付ける等の措置を講ずることにより、特定受託事業者に係る取引の適正化を図る。
事業の概要
【企業取引課、優越的地位濫用未然防止対策調査室】
・事業者に取適法の理解を促進させる観点から、取適法のテキスト、内容解説動画の作成・公表等により周知を行うとともに、実態調査を実施するに当たって、書面調査の対象事業者に対して調査票を送付し、書面調査結果等を踏まえ、より具体的かつ詳細に事業活動を確認すべき事業者に対するヒアリングの実施等を行い、優越的地位の濫用規制等で問題となり得る行為が行われていないか等の観点から取引実態を把握し、違反行為の未然防止等に取り組む(アクティビティ101)。
・加えて、コストに占める労務費の割合が高い業種(例:総合工事業、情報サービス業、道路貨物運送業)を中心に調査を実施する(アクティビティ101)。
【フリーランス取引適正化室】
・特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(以下「フリーランス・事業者間取引適正化等法」という。)に関して、実態を踏まえた政令、規則を制定し、予見可能性の向上に向けてガイドラインを制定する(以下、政令・規則・ガイドラインを合わせて「下位法令等」という。)(アクティビティ102)ほか、特定受託事業者及び特定受託事業者に業務委託をする事業者(以下「発注事業者」という。)に対して本法についての周知広報活動を行うことで本法についての理解を高め、本法違反行為を未然に防止する(アクティビティ103)。また、フリーランス・トラブル110番等により情報を収集し、本法に違反する疑いのある行為について所要の調査を行い、違反行為が認められた場合には勧告や指導等の措置を講ずる(アクティビティ104)。
現状・課題
【企業取引課、優越的地位濫用未然防止対策調査室】
我が国経済の根幹を支える中小事業者等が活力を維持することは日本経済の発展にとって不可欠であるが、中小受託事業者(令和7年12月までは「下請事業者」。以下同じ。)を始めとする中小事業者等を取り巻く経済環境は厳しい情勢となっている。そこで、中小事業者等に係る取引の公正化と適切な価格転嫁を行える環境の整備を推進し、中小事業者等の利益を保護するためには、優越的地位の濫用規制等の違反行為を迅速かつ効果的に排除することはもとより、違反行為の未然防止の一層の積極化が必要である。
【フリーランス取引適正化室】
いわゆるフリーランスが増えている(令和2年内閣官房実態調査で約462万人と推計)一方、フリーランスは「個人」、すなわち従業員を雇用せず一人で業務を行う形態のため、「組織」として事業を行う企業等の発注事業者との間で交渉力などに格差が生じやすく、同実態調査によれば、フリーランス全体のうち約4割が「報酬が支払われない」「一方的に仕事内容を変更される」等のトラブルを経験している。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| — | — | 3.1億円 | 5.6億円 | 6.2億円 | 9.5億円 |
当初予算。令和7年度は別に補正予算 1.8億円。
支出先(国から直接、上位10者)
令和6年度の支出実績。支出先は全28者。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| その他 | — | その他 | 1.9億円 |
| 株式会社読売広告社 | 3010401076255 | 随意契約(企画競争) 4者 | 0.75億円 |
| 厚生労働省 | 6000012070001 | その他 | 0.67億円 |
| 第二東京弁護士会 | 3010005003969 | 一般競争契約(総合評価) | 0.67億円 |
| その他 | — | その他 | 0.49億円 |
| 日本郵便株式会社 | 1010001112577 | 随意契約(その他) | 0.46億円 |
| 厚生労働省年金局 | — | その他 | 0.17億円 |
| 株式会社阿部紙工 | 8380001000103 | 一般競争契約(最低価格) 3者 | 0.15億円 |
| 株式会社第一文眞堂 | 5010401017488 | 一般競争契約(最低価格) 3者 | 0.09億円 |
| その他 | — | その他 | 0.09億円 |
同じ施策の事業
政策:2 公正な取引慣行の推進
施策:2-2 中小事業者を取り巻く取引の公正化
根拠法令・関係する計画
- 昭和二十二年法律第五十四号(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律) 第二条
- 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律第2条(特定受託事業者、業務委託、業務委託事業者、特定業務委託事業者の定義)、第3条(給付の内容等の明示等)、第4条(報酬の支払期日等)、第5条(特定業務委託事業者の遵守事項)、第6条(申出等)、第8条(勧告)、第9条(命令)、第11条(報告及び検査)、第21条(相談体制の整備)、第22条(指導及び助言)
- 製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律 第七条
- 【フリーランス取引適正化室】・「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」(令和4年6月7日閣議決定)・「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」の実施についての総合経済対策の重点事項(令和4年10月4日公表)・第二百十一回国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説(令和5年1月23日 衆議院・参議院本会議)・「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023改訂版」(令和5年6月16日閣議決定)・「経済財政運営と改革の基本方針2023」(令和5年6月16日閣議決定)・「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024年改訂版」(令和6年6月21日閣議決定)
- 【企業取引課、優越的地位濫用未然防止対策調査室】・ 「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」(内閣官房(新しい資本主義実現本部事務局)、消費者庁、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、公正取引委員会)(令和3年12月27日公表)・ 「コロナ禍における「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」」(令和4年4月26日原油価格・物価高騰等に関する関係閣僚会議決定)・「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」(令和4年10月28日閣議決定)・「令和5年中小事業者等取引公正化推進アクションプラン」(令和5年3月1日公表)・「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024年改訂版」(令和6年6月21日閣議決定)・「経済財政運営と改革の基本方針2024」(令和6年6月21日閣議決定)
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 6433)を加工。