自動運転の拡大に向けた取組
警察庁(交通局 交通企画課)の事業。令和7年度当初予算 0.51億円(前年度 0.56億円)、令和8年度概算要求 0.51億円。主な支出先は公益財団法人交通事故総合分析センター、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社。
事業の目的
自動運転は、我が国の交通事故の削減や渋滞の緩和に有効なものと考えられ、近年、国内外において技術開発が急速に進展している。令和5年5月には、令和4年道路交通法改正による特定自動運行の許可制度の創設を受け、国内で初めて、レベル4に相当する、運転者がいない状態での無人自動運転による移動サービスが開始されたところ、今後もさらなる自動運転サービスの拡大が見込まれている。また、自動運転車及び自動運転技術を利用した安全運転支援車(以下「自動運転車等」という。)は極めて高度な技術を結集させたものであること等を踏まえると、自動運転車等の関係する事故の原因究明は、従来と比較して大幅に困難になることが予想される。
そこで、本事業は、高度な専門知識を有する有識者等の関与の下、自動運転の拡大に伴う交通ルール上の課題について各種調査及び検討を行うとともに、自動運転車等が関係する事故の原因究明、再発防止による交通の安全の確保や、自動運転車等の普及等に対応した制度設計を図ることにより、もって自動運転の拡大に資することを目的とする。
事業の概要
有識者を交えた調査検討委員会を開催し、システム開発者、研究者等からヒアリングを実施するとともに、諸外国における制度や国際的な議論に関する資料の収集、分析等を行った上で、自動運転の更なる拡大に向けた交通ルール上の課題の有無・対応方法等について検討を行う。
また、自動運転車等が関係する事故について、各種データの集約及び分析、自動運転車等の不具合や走行環境等に係る分析、不具合と事故発生との関係性の解明等の事故原因究明並びに事故原因に係る調査結果の取りまとめ等を実施する。
さらに、自動運転技術や運転支援技術に係る情報収集を継続して行うとともに、当該情報収集結果や実際の事故事例(自動運転車等が関係する事故)に係る原因究明の状況等を踏まえ、自動運転車等に係る交通事故に必要となる捜査に資する情報に関する調査研究を行う。
現状・課題
令和5年4月、特定自動運行の許可制度の創設等を内容とする改正道交法の施行により、レベル4に相当する限定地域における遠隔監視のみの無人自動運転を行うことが可能となった。
この制度整備により自動運転の社会実装に道が開かれたが、その社会実装をさらに加速させるべく必要な環境整備を進める観点から「AI時代における自動運転車の社会的ルールの在り方検討サブワーキンググループ」(以下「SWG」という。)が設置された。そして、SWGが2024年5月に取りまとめた報告書においては、交通ルールについて「自動運転車の実装に当たり課題となり得る道路交通法の規定の有無、対応方法等について検討、及び自動運転車による道路交通法の具体的な遵守方法に係る検討が必要」との指摘が示された。また、SWG報告書の検討結果を含む自動運転の社会実装に向けた重点施策を取りまとめた「モビリティ・ロードマップ2024」においても、自動運転をめぐる社会的ルールをさらに明確化すべきとの指摘がなされた。これらを踏まえ、自動運転に係る交通ルール上の課題の有無・対応方法を検討するなどの対応を行う必要がある。
また、自動運転に関する取組は、社会課題の解決に資するものとして各方面から注目され、官民を挙げて進められているところ、自動運転車等による重大な交通事故が発生した際に適切な対応がなされなければ、自動運転車等の安全性への信頼が損なわれ、自動運転技術の導入、進展に支障を来すおそれがあるため、当該事故の原因究明、再発防止等のための取組を推進する必要がある。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| 0.26億円 | 0.26億円 | 0.56億円 | 0.56億円 | 0.51億円 | 0.51億円 |
当初予算。
支出先(国から直接、上位2者)
令和6年度の支出実績。支出先は全2者。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 公益財団法人交通事故総合分析センター | 2010005018547 | 随意契約(公募) 1者 | 0.30億円 |
| みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 | 9010001027685 | 一般競争契約(総合評価) 2者 | 0.14億円 |
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根拠法令・関係する計画
- 道路交通法
- ・「AI時代における自動運転車の社会的ルールの在り方検討サブワーキンググループ報告書」(2024年5月31日AI時代における自動運転車の社会的ルールの在り方検討サブワーキンググループ(事務局:デジタル庁、経済産業省及び国土交通省))
- ・「モビリティ・ロードマップ2024」(2024 年 6 月 21 日デジタル社会推進会議/モビリティワーキンググループ)
- ・「自動運転に係る制度整備大綱」(平成30年4月17日高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部・官民データ活用推進戦略会議決定)
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 371)を加工。