家畜伝染病予防費
農林水産省(動物衛生課 家畜防疫対策室)の事業。令和7年度当初予算 47.6億円(前年度 57.6億円)、令和8年度概算要求 47.6億円。主な支出先は茨城県、その他。
事業の目的
近隣のアジア諸国を含めた世界各地で、口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザ、豚熱、アフリカ豚熱等の国際的に家畜の生産に大きな被害を及ぼしている家畜の伝染性疾病が発生しており、これらの疾病の病原体がわが国に侵入することが危惧されている。これらの家畜の伝染性疾病の発生予防のため、全国で一定水準の検査を定期的に実施するとともに、疾病発生時には適切かつ迅速にまん延防止措置を講じる。また、家畜の所有者においても、早期通報や衛生管理の徹底がなされる下支えを行うことにより、家畜の伝染性疾病のまん延を防止する。
事業の概要
都道府県は家畜伝染病予防法に基づき、畜産農家の巡回指導やモニタリング検査等による伝染病発生予防対策を実施し、伝染病発生時には特定家畜伝染病防疫指針等に基づき、家畜の殺処分等の伝染病まん延防止措置を実施している。農林水産省ではこれらの活動に対し、家畜伝染病予防法に基づき、
①口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザ、豚熱、ヨーネ病等の家畜伝染病の発生時に、殺処分した家畜等への手当金、焼却・埋却に要した費用の一部を、所有者に交付(患畜処理手当等交付金)。
②家畜伝染病予防法第16条に規定する、口蹄疫等の家畜伝染病の発生時に、殺処分した家畜等への特別手当金を所有者に交付(患畜処理手当等交付金)。
③都道府県が実施する家畜伝染病予防事業の費用の全部又は一部を負担。また、都道府県が移動制限に起因する売上げの減少額等を生産者に交付する場合、その一部を負担(家畜伝染病予防費負担金)。
④家畜伝染病予防法第17条の2に規定される指定家畜に係る殺処分や焼却・埋却に要した費用の全額を、所有者に交付(家畜伝染病予防費負担金)。
現状・課題
畜産物の安定的な生産を維持し畜産の振興を図るため、家畜の伝染性疾病の対策が重要である。我が国では、都道府県職員が中心となり、家畜伝染病予防法に基づく飼養衛生管理基準の遵守指導、家畜伝染性疾病の検査、疾病発生時における防疫措置等により、伝染性疾病の発生予防とまん延防止が図られている。
高病原性鳥インフルエンザについては、令和2年度シーズンから毎シーズン発生し、特に令和4年度シーズンは過去最多の84事例発生し、令和6年度シーズンも51事例の発生を確認。令和7年度シーズン以降も警戒する必要がある。また、平成30年9月以降、国内での発生が続いた豚熱については、飼養豚へのワクチン接種の開始により発生が減少したものの、令和4年度以降も継続して発生している状況。また、野生いのししにおける感染は今なお拡大しており、農場へのウイルス侵入が懸念される。
なお、日本の近隣諸国においては、継続的に口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザ等畜産に大きな影響を及ぼす疾病が流行しているほか、アフリカ豚熱の感染が東アジア地域で拡大するなど、これらの疾病が我が国に侵入するリスクは依然として高い状況にあり、引き続き家畜伝染病予防法に基づく防疫体制の維持が必要となっている。
※家畜伝染病のまん延とは、農場間で家畜伝染病が伝播し沈静化・清浄化に失敗した状況のことをいう。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| 67.3億円 | 37.3億円 | 57.6億円 | 57.6億円 | 47.6億円 | 47.6億円 |
当初予算。令和7年度は別に補正予算 29.1億円。
支出先(国から直接、上位10者)
令和6年度の支出実績。支出先は全27者。このほか再委託・再交付の先が 11 件あります(金額は上の支出と重なるため合計しません)。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 茨城県 | 2000020080004 | 補助金等交付 | 23.9億円 |
| その他 | — | 補助金等交付 | 18.8億円 |
| 北海道 | 7000020010006 | 補助金等交付 | 17.3億円 |
| 群馬県 | 7000020100005 | 補助金等交付 | 7.9億円 |
| 岩手県 | 4000020030007 | 補助金等交付 | 6.1億円 |
| 千葉県 | 4000020120006 | 補助金等交付 | 5.8億円 |
| 千葉県 | 4000020120006 | 補助金等交付 | 5.4億円 |
| 北海道 | 7000020010006 | 補助金等交付 | 3.9億円 |
| 愛知県 | 1000020230006 | 補助金等交付 | 3.3億円 |
| 埼玉県 | 1000020110001 | 補助金等交付 | 3.3億円 |
関係する会議
事業の担当課・室が事務局を務める会議体(つなぎ方)。
- 家畜衛生部会 農林水産省 · 最終開催 2026.09.29
同じ施策の事業
政策:1 食料の安定供給の確保
施策:⑤ 総合的な食料安全保障の確立
- 米管理経費(国内米買入費、輸入米買入費、米管理費) 1,947億円
- 国際機関を通じた農林水産業協力拠出金(うち農林業分野) 14.1億円
- 国際分担金 9.2億円
- 獣医療提供体制整備推進総合対策事業費 2.7億円
- 国際農業協力等委託・補助事業 1.3億円
- ランピースキン病ワクチン備蓄事業 0円
- 臭化メチルくん蒸の代替薬剤の飼料作物等に対する安全性の確立事業委託費 0円
- 臭化メチル剤の継続的運用事業 0円
- 野菜種子安定供給緊急対策事業 0円
- 食料等安定輸入体制確立緊急対策事業 0円
根拠法令・関係する計画
- 家畜伝染病予防法 第五十九条
- 家畜伝染病予防費負担金交付要綱(平成23年農林水産事務次官依命通知)、へい殺畜等手当金等交付規程(昭和32年農林省告示)、家畜伝染病予防法第58条に規定される手当金の交付に際し家畜等の評価額を決定する評価基準について(昭和26年畜産局長通知)
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 3191)を加工。