次世代がん医療加速化研究事業
文部科学省(研究振興局 研究振興戦略官)の事業。令和7年度当初予算 35.5億円(前年度 35.0億円)、令和8年度概算要求 38.7億円。主な支出先は国立研究開発法人日本医療研究開発機構。
事業の目的
平均寿命は年々延びて男女ともに世界最高水準に達しており、1994 年に 14%、2007 年に 21%を超えた高齢化率(65 歳以上人口割合)は、2018 年には 28.1%に達するなどますます高齢化が進展している。総人口が減少する中で高齢化率は今後も上昇が見込まれるとともに、現役世代の減少は加速し、2040 年には現役世代 1.5人で 65 歳以上の者 1 人を支えることになると予想される。加えて、健康寿命も順調に延びており、2016 年には男性 72.14 歳、女性 74.79 歳となっている。健康寿命と平均寿命との差、すなわち疾病などの健康上の理由により日常生活に制限のある不健康期間は、2010 年から 2016 年の間に男女ともに約 0.3 年が短縮されたものの、依然として 10 年近くの期間を占めており、更なる短縮に向けた取組を実施することで、健康長寿社会の形成を目指す。
以上を踏まえ、次世代がん医療の創生に向けて出口を意識した国際的にも質の高い基礎的研究を支援し、企業や AMED 他事業への導出を進めるとともに、がんの本質の更なる追究に努め、臨床現場を大きく変革するような、新たな医薬品等の早期社会実装に繋がる研究開発の加速化を図ることで、日本のみならず、世界のがん患者やその家族の『希望』となる研究成果の創出に繋げる。
事業の概要
「次世代がん医療加速化研究事業」は、「がん研究10か年戦略(第5次)」(令和5年12月25日 関係大臣確認)等に基づき、「がんの根治・予防・共生」の観点に立ち、患者・社会と協働するがん研究を推進し、特に、革新性・独自性が高く、国際競争力のある基礎的研究に目を向け、がんの本態解明に迫る「真理の探究」、「基本原理の解明」や「新たな知の発見、創出や蓄積」の深化を図り、治療・診断の標的としての妥当性を検証することで、それらの基礎的研究成果を踏まえた次世代がん治療・診断法の迅速な社会実装に向けた研究開発を加速・展開している。
本事業は、シーズ探索や、創薬ツール開発のための研究を行う「探索研究フェーズ」と独創的かつ優位性の高い有望な創薬や診断等のシーズを検証し、実用化に向けて加速させる「応用研究フェーズ」を中心にがん研究を推進し、斬新でかつ挑戦的な研究課題を厳選し、質の高いアカデミアシーズを計画的にかつ必要とする創薬技術支援を効率良く充当させることで、事業目標の達成を目指す。
現状・課題
「健康・医療戦略」(令和3年4月9日一部変更 閣議決定)、「がん研究10か年戦略(第5次)」(令和5年12月25日 関係大臣確認)等を踏まえ、がん患者のゲノム情報等の臨床データを活用した研究開発による新規創薬シーズの探索や、希少がん、難治性がん等を対象とした戦略的研究の推進、有望な基礎研究を応用研究以降のフェーズに引き上げ、加速化させるための専門的支援体制の整備・充実を通して、企業やAMED他事業への確実かつ迅速な成果導出と、臨床現場を大きく変革するような新たながん治療・診断医薬品等の早期社会実装を目指す。また、「医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプラン」(令和4年5月原子力委員会)及び「骨太の方針2022」を踏まえ、令和5年度からは、医療用RIを活用したがん治療創薬や核医学診断・治療に向けた技術開発、アンメットメディカルニーズ等に基づく戦略的研究開発への支援を推進・強化している。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| — | — | 34.0億円 | 35.0億円 | 35.5億円 | 38.7億円 |
当初予算。
支出先(国から直接、上位1者)
令和6年度の支出実績。支出先は全28者。このほか再委託・再交付の先が 34 件あります(金額は上の支出と重なるため合計しません)。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 | 9010005023796 | 運営費交付金交付 | 35.0億円 |
同じ施策の事業
政策:9 未来社会に向けた価値創出の取組と経済・社会的課題への対応
施策:9-3 健康・医療・ライフサイエンスに関する課題への対応
- 革新的先端研究開発支援事業 110億円
- 再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム 91.9億円
- 国立研究開発法人日本医療研究開発機構運営費交付金に必要な経費 67.2億円
- 脳神経科学統合プログラム 65.4億円
- 橋渡し研究プログラム 53.8億円
- ゲノム医療実現バイオバンク利活用プログラム(B-cure) 42.7億円
- 生命科学・創薬研究支援基盤事業 36.4億円
- 新興・再興感染症研究基盤創生事業 22.4億円
- ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム 18.5億円
- ライフサイエンス研究基盤整備事業 15.6億円
根拠法令・関係する計画
- 健康・医療戦略推進法
- 国立研究開発法人日本医療研究開発機構法
- 健康・医療戦略(第1期:平成26年7月閣議決定、平成29年2月一部変更、第2期:令和2年3月27日閣議決定、令和3年4月9日一部変更)、医療分野研究開発推進計画(第1期:平成26年7月健康・医療戦略推進本部決定、平成29年2月一部変更、第2期:令和2年3月27日健康・医療戦略推進本部決定、令和3年4月6日一部変更、第3期:令和7年2月18日健康・医療戦略推進本部決定)、「統合イノベーション戦略2025」(令和7年6月6日閣議決定)、「バイオエコノミー戦略」(令和6年6月3日統合イノベーション戦略推進会議決定)、「がん対策推進基本計画」(令和5年3月28日閣議決定)、「がん研究10か年戦略(第5次)」(令和5年12月25日 関係大臣確認)
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 6841)を加工。