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トップテーマ経済安全保障

見えにくい関連事業 14令和7年度当初 24.2億円令和8年度要求 38.2億円

経済安全保障

経済安全保障推進法に基づく重要物資のサプライチェーン強靱化には累計2兆5,643億円が充てられてきたが、当初予算は2,425億円にとどまり、残りはほぼすべて補正予算で基金に積まれてきた。2026年6月の改正法(役務支援・医療インフラ・海外事業支援・シンクタンク)の成立を受け、9月に基本方針・基本指針が改定された。令和9年度概算要求では「強く豊かな日本」投資枠を使って当初予算に計上する動きが出ており、補正・基金頼みの構造が変わるかが問われている。

選んだ理由:重要物資のサプライチェーン強靱化は基金と補正予算が中心で、当初予算にはほとんど出てこない。その見えにくさ自体が論点。

中心の会議体・場

上の会議体は、テーマの中心として手で選んだもの。事業と会議体の自動の紐付け(事務局の課室の一致)は、テーマの事業14件のうち2件。

ブリーフ

対象期間 2026-06-10〜2026-09-29。「読み筋」は資料からの要約・解釈です。

2026.09.11 改正法を受け基本方針・基本指針を閣議決定、認定計画は164件・最大助成額約1.79兆円

内閣府・内閣官房

読み筋7月の有識者会議で示された案がほぼそのまま閣議決定されており、改正法の施行に向けた運用の土台がそろったと読める。予算の執行(認定額)は確保額の約7割に達していて、新たに加わった物資や役務支援の財源をどこで手当てするかが次の焦点になりそうだ。

原文:基本方針・基本指針(内閣府) / サプライチェーン強靱化の取組(認定実績) / 特定重要物資の安定供給確保の取組について / 安定供給確保基本指針(9月11日変更)

2026.08.31 令和9年度概算要求:経済安保の供給網支援を「投資枠」で当初予算に要求

経済産業省・内閣府

読み筋これまで補正予算で基金に積んできた物資支援を、当初予算の投資枠に移そうとする要求と読める。ただし中核は事項要求で、年末の政府案でどこまで当初予算に載るか、補正への積み増しが続くのかはまだ分からない。

原文:経産省 令和9年度概算要求等概要 / 経産省 令和9年度概算要求(一覧) / 内閣府 令和9年度予算概算要求の概要 / 指定基金制度の在り方(K Program 総額5,000億円)

2026.07.30 概算要求基準:「補正予算依存から脱却」、経済安保は複数年度で財源を確保し特別会計で別枠管理

財務省(閣議了解)

読み筋基金+補正で年々積み増す方式から、複数年度の財源を当初予算・特別会計で見える形にする方向が示された。GXやAI・半導体と同じく特別会計を使う設計になるかが、予算の透明性を左右しそうだ。

原文:令和9年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針

2026.07.24 有識者会議 第17回:6つの基本方針・基本指針の案を了承、骨太2026の経済安保を報告

内閣官房・内閣府

読み筋委員の意見は制度の方向には賛成で、運用の負担や公的資金の損失をどう抑えるかに集中している。支援対象を広げる骨太の方針と、財政の歯止めを求める声の両方が出ている点に注意したい。

原文:第17回 議事要旨 / 資料2 骨太の方針・日本成長戦略の概要 / 資料4 安定供給確保基本指針の変更(案)

2026.06.25 有識者会議 第16回:改正法の国会審議を報告、基本方針の変更案を議論

内閣官房・内閣府

読み筋国会で指定基金の拡大に歯止めを求める質問が出たことは、基金のお金の流れが見えにくいことへの警戒を表していると読める。中東情勢を受けて、物資の生産だけでなく供給を受ける側まで含めた制度設計を「速やかに」検討するとの答弁が、次の改正の芽になりうる。

原文:資料1 改正法案の審議について / 第16回 議事要旨 / 第6回 経済安全保障重点課題検討会議 概要

次に来ること

意見募集中(12件)

e-Gov パブリック・コメントから、件名でこのテーマに振り分けたもの。意見は各案件のページから出せます。

流れ

日付できごと種類
2024.02先端電子部品(コンデンサー・ろ波器)を特定重要物資に指定、重要鉱物にウランを追加 内閣府
2024.05基幹インフラ制度と特許出願非公開制度の運用を開始 内閣府
2024.05.10重要経済安保情報保護活用法(セキュリティ・クリアランス)が成立(5月17日公布) 国会
2025.03.07経済安全保障推進会議 第7回(CSTI合同):K Programの研究開発ビジョン(第二次)を一部改定 内閣官房・内閣府
2025.05.16重要経済安保情報保護活用法が施行、保護規程・窓口一覧を公表 内閣府
2025.11.07経済安全保障推進会議 第8回:高市総理が推進法改正の検討開始とシンクタンク創設を指示 内閣官房
2025.11.14有識者会議 第12回:医療分野の基幹インフラ追加とサプライチェーン強靱化のフォローアップ 内閣官房・内閣府
2025.12人工呼吸器・無人航空機・人工衛星・ロケットの部品を特定重要物資に指定、船舶の部品に船体を追加(16物資に) 内閣府
2026.01.30有識者会議が「経済安全保障の更なる推進に向けた提言」を取りまとめ 内閣官房・内閣府
2026.03.19経済安全保障推進法・JBIC法の改正法案を閣議決定 内閣
2026.06.10改正経済安全保障推進法が成立(衆院で修正、6月17日公布)。役務支援、医療分野追加、OESA、シンクタンク・官民協議会を新設 国会
2026.06.11経済安全保障重点課題検討会議 第6回:物資・インフラのリスク点検の深化を議論 内閣官房
2026.07.21骨太の方針2026を閣議決定:支援対象を汎用品・部素材に拡大、個人機微データ防護法案の早期提出 内閣
2026.07.30概算要求基準を閣議了解:「強く豊かな日本」投資枠を創設、経済安保は特別会計での別枠管理を検討 財務省
2026.08.31令和9年度概算要求:経済安保・防衛産業基盤強化に1兆5,472億円(令和8年度当初427億円) 経済産業省
2026.09.11基本方針・3基本指針を変更し、特定海外事業促進基本指針と調査研究基本指針を閣議決定 内閣
2026.09.11サプライチェーン強靱化の予算は累計2兆5,643億円、うち当初予算は2,425億円。認定は164件・約1.79兆円 内閣府
2026.09.18船舶の部品に係る安定供給確保の取組方針を改定 国土交通省

論点

論点立場A立場Bいま
お金の出し方:補正・基金か当初予算かこれまでの実績(内閣府の予算表):累計2兆5,643億円のうち当初予算は令和6年度の蓄電池2,300億円と令和8年度の重要鉱物125億円だけで、約2.3兆円は令和4〜7年度の補正予算(1兆358億円→9,172億円→1,981億円→1,692億円)。令和7年度補正の1,692億円のうち1,201億円は船舶(船体の生産能力拡大のため新たに造成した造船業再生基金1,200億円)。概算要求基準(財務省):補正予算依存から脱却し、恒常的な施策は当初予算に計上。経済安保の重要分野は複数年度で財源を確保し特別会計で別枠管理を検討。継続。令和9年度要求で経産省は投資枠に1兆5,363億円を要求したが、中核は事項要求。年末の政府案で決まる。
支援対象をどこまで広げるか骨太2026(内閣):汎用品を含む基盤的物資、部素材、資源循環まで支援対象を拡大し、採算の合わない領域は国のさらなる支援を検討。有識者会議の検討会合の委員:協力要請は企業に過度な負担にならないように。事業者が何をすべきかを分かりやすく示し、予見可能性を高めてほしい。9月11日の指針改定で役務と官公需を支援対象に追加。努力義務・協力要請の規定は施行待ち。
指定基金の範囲拡大小野田大臣(国会答弁):指定基金制度は基金を新設するものでも予算措置を決めるものでもない。無限定には指定しない。国会(論点整理)・検討会合の委員:実際の指定では精査が必要。明確なミッションに基づくファンディングが重要。改正法で対象の基金を拡大。K Program(総額5,000億円)の強化は令和9年度に事項要求。
OESA(JBIC新勘定による海外事業支援)の歯止め内閣府(国会答弁):採算性に不確実性がある事業を実現させる制度。ただし恒常的に赤字が見込まれる事業は対象外。OESA検討会合の委員:多額の予算が新勘定に措置された場合、損失を資本金の範囲内にとどめ、モニタリングと専門人材が不可欠。特定海外事業促進基本指針を9月11日に閣議決定。骨太2026はJBICの財務基盤強化を掲げる。
医療分野の基幹インフラ追加厚労省(国会答弁):施行時点で各地方ブロックに少なくとも1病院、その後3年程度で各都道府県に少なくとも1病院を段階的に指定。基幹インフラ検討会合の委員:支払基金(DX審査支払機構)は早く運用を。一方で医療機関は財政・人員とも厳しく、丁寧に検討を。準備が整った段階から施行する方針。対象病院の指定はこれから。
データセキュリティ有識者会議の提言(2026年1月):データセキュリティは今回の改正では検討課題として残した。骨太2026:安全保障上重要な個人機微データの防護に関する法案の早期提出を目指す。国家安全保障局を中心に検討中(第17回の事務局回答)。法案の時期は示されていない。

内閣府「サプライチェーン強靱化の取組について」の予算表、経済安全保障法制に関する有識者会議 第16回資料1・第17回議事要旨、骨太の方針2026(第17回資料2)、令和9年度概算要求基準による。造船業再生基金は国交省資料による。

人

中心の会議体の構成員(公開名簿より)。

経済安全保障法制に関する有識者会議

名簿の時点 2026年6月25日改正の構成員名簿(全18人のうち15人を掲載。座長は第16回議事要旨による)

お金

このテーマに束ねた14事業。令和7年度当初 24.2億円 → 令和8年度要求 38.2億円。

事業府省当初要求
重要技術総合管理事業経済産業省18.5億円18.5億円
経済安全保障の確保の推進に必要な経費内閣府5.4億円8.3億円
経済安全保障上の重要技術に関する調査研究・流出防止策等の実施内閣府0.32億円4.8億円
経済安全保障政策専門員等経費外務省0円—
蓄電池の製造サプライチェーン強靱化支援事業費経済産業省0円—
経済環境変化に応じた重要物資サプライチェーン強靱化支援事業(電子部品)経済産業省0円—
経済環境変化に応じた重要物資サプライチェーン強靱化支援事業(LNG)経済産業省0円—
経済安全保障の強化のための船舶のサプライチェーン強靱化国土交通省0円1.4億円
経済安全保障の確保に資するサプライチェーンの強靱化事業(永久磁石)経済産業省0円—
経済安全保障リスク点検調査経費国土交通省0円0.20億円
経済安全保障重要技術推進費内閣府0円5.0億円
経済安全保障の確保に資するサプライチェーンの強靱化事業(人工衛星)経済産業省0円—
経済安全保障の確保に資するサプライチェーンの強靭化事業(無人航空機)経済産業省0円—
経済安全保障の確保に資するサプライチェーンの強靱化事業(ロケットの部品)経済産業省0円—

注目点

  1. 令和9年度政府予算案(2026年12月予定)で、経済安保分野の投資枠・事項要求にいくら当初予算がつき、特別会計で別枠管理されるか。
  2. 当初予算化が進んでも、年度末の補正予算で基金への積み増しが続くかどうか(令和7年度補正は物資支援に1,692億円)。
  3. 改正法の段階施行(サプライチェーン関係は2026年12月17日まで)と、役務の特定重要物資への追加指定があるか。
  4. 2026年度中のシンクタンク設置と官民協議会の立ち上げ、医療分野の対象病院の指定の進み方。
  5. 個人機微データ防護法案が次の国会に出るか。

出典

この解説は、AI が公開資料と報道を読んで出典つきでまとめ、別の AI が抜き取りで事実確認したものです。数字や日付は出典で確かめてから使ってください。誤りは [email protected] へ。

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