APECを通じた経済関係の発展
外務省(経済連携課 アジア太平洋経済協力室)の事業。令和7年度当初予算 0.64億円(前年度 0.66億円)、令和8年度概算要求 1.0億円。主な支出先は個人A、個人B。
事業の目的
以下を含むアジア太平洋地域の経済統合の進展
1.APEC・ビジネス・トラベル・カード(ABTC)の交付を通じたAPEC域内におけるビジネス関係者の移動の円滑化。
2.APECの公式オブザーバーである太平洋経済協力会議(PECC)の日本委員会の事務局業務を委託し、同事務局の活動を通じてPECCの活動とアジア太平洋地域協力の推進に貢献。
3.APEC参加国・地域が締結した地域の貿易協定における約束内容を踏まえ、新たな貿易投資アジェンダに関する調査や国際ワークショップを実施し、政策立案者の能力構築やビジネス界、学術界等との連携を進める。
事業の概要
1.ABTCは、短期商用目的の査証なしの入国審査や専用入国レーンの利用を通じ、APEC域内のビジネス関係者の移動を円滑化することを目的とする。我が国は平成15年4月1日から同制度に参加し、外務省が審査・交付を担当。平成28年4月からは申請要件を緩和し、ビジネス関係者の域内移動の一層の円滑化を図り、日本企業の更なる海外展開に寄与している。また、申請者の利便性向上の観点から令和6年4月よりオンライン申請受付の開始及びスマートデバイス等を用いてアプリで表示することができるバーチャルABTCの交付を開始した。
2.PECCとは、産・官・学で構成される国際組織。貿易政策をはじめ、広範な分野の研究・調査等を実施している。PECC各メンバーは国内委員会を設置しており、我が国においても、産・官・学の各界の関係者で構成された国内委員会を有する。国内委員会事務局は、国内総会等を開催し、各委員の意見・研究成果等をとりまとめ、国際総会における常任委員会及び執行委員会等の場で報告を行っている。右報告を含め、PECC各メンバーの研究成果等はAPECにも共有され、APECのアジア太平洋地域発展のための中長期的な政策決定にも寄与している。
3.①AI活用を含むデジタル貿易案件(国境を越えるデータのフリーフロー、事業者・オンライン消費者の保護等)、②知的財産案件(商標、地理的表示、特許、意匠、著作権等)、③国有企業・中小企業・競争政策(国営企業や指定独占企業の制度、中小企業の貿易参加促進・競争力強化及び公平なビジネス環境(Level playing field))に関する委託調査研究を行い、それを踏まえた国際ワークショップを実施する。
現状・課題
1.申請要件の緩和やコロナ禍後のビジネス関係者の移動の活発化等に伴い、ABTC申請件数は急増中。
令和6年度から申請・交付のオンライン化を導入し、申請の利便性が向上したことにより、申請件数は更に急増。令和6年度の、日本人申請者数は過去最高の約2万5千件(令和3年度比約7倍)。しかし、依然として手数料の納付方法は郵送によるところ、申請から手数料納付までの完全オンライン化の整備が課題。
2.PECCの研究活動への積極的関与や日本委員のPECC会議への着実な出席を通し、我が国の声を反映したアジア太平洋地域の経済協力の強化、経済活動の環境整備を推進することが課題。また、APEC公式オブザーバーとして政策提言を行うPECCにおいて日本委員会がリーダーシップを発揮し、APECにおける我が国の円滑・強固な活動基盤を形成することが課題。
3.国際情勢が不透明性を増し、国際貿易を取り巻く環境が激しく変化する中で、「国有企業」「知的財産」「中小企業」等、米の関心が高いプロジェクトを実施し、米と協調路線を取ることは大きな付加価値を得ると共に、米への投資や市場参入を企図する日本企業にとっても検討のための材料提供にも資する。このようにビジネス界を巻き込み、その他学術界、シンクタンク等とも効果的に連携してプロジェクトを実施することは官民の連携強化に寄与する。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| 0.47億円 | 0.44億円 | 0.45億円 | 0.66億円 | 0.64億円 | 1.0億円 |
当初予算。
支出先(国から直接、上位10者)
令和6年度の支出実績。支出先は全16者。このほか再委託・再交付の先が 5 件あります(金額は上の支出と重なるため合計しません)。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 個人A | — | 随意契約(公募) 1者 | 0.04億円 |
| 個人B | — | 随意契約(公募) 1者 | 0.04億円 |
| 個人C | — | 随意契約(公募) 1者 | 0.04億円 |
| 個人D | — | 随意契約(公募) 1者 | 0.04億円 |
| 個人E | — | 随意契約(公募) 1者 | 0.04億円 |
| 個人F | — | 随意契約(公募) 1者 | 0.04億円 |
| 個人G | — | 随意契約(公募) 1者 | 0.04億円 |
| 個人H | — | 随意契約(公募) 1者 | 0.04億円 |
| 個人I | — | 随意契約(公募) 1者 | 0.04億円 |
| 個人J | — | 随意契約(公募) 1者 | 0.04億円 |
同じ施策の事業
政策:Ⅱ 分野別外交
施策:2-4 国際経済に関する取組(国際経済秩序形成への積極的参画等)
- 経済協力開発機構(OECD)分担金 46.8億円
- 2025年万博準備活動経費 24.7億円
- 世界貿易機関(World Trade Organization(WTO))分担金 13.2億円
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- 経済協力開発機構拠出金 0.28億円
- 世界貿易機関(World Trade Organization(WTO))事務局拠出金 0.18億円
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- 太平洋経済協力会議(PECC)拠出金(義務的拠出金) 0.13億円
- 国際経済情勢調査・分析 0.07億円
- APECビジネス諮問委員会(ABAC)拠出金(任意拠出金) 0.07億円
根拠法令・関係する計画
- 外務省設置法 第四条
- 1. 2002年APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議での小泉総理(当時)からのAPECビジネストラベルカード(ABTC)制度参加についての正式表明。2. 大平総理(当時)が太平洋地域における協力を推進するために打ち出した「環太平洋構想」が端緒となり、PECCは産官学で構成される国際組織として発足。1988年常任委員会での取決め及び1991年PECC憲章に基づき活動。3.APECの中長期的指針である「プトラジャヤ・ビジョン2040」及びその具体的措置を示す「アオテアロア行動計画」。また、2024年11月のAPEC首脳会議において、石破総理は2031年日本議長立候補を表明。
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 1051)を加工。