国際希少野生動植物種流通管理対策費
環境省(自然環境局 野生生物課)の事業。令和7年度当初予算 0.38億円(前年度 0.38億円)、令和8年度概算要求 0.43億円。主な支出先は株式会社プレック研究所、一般財団法人自然環境研究センター。
事業の目的
当課は「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(通称:ワシントン条約)」(以下、条約という)における、陸棲動物についての科学当局となっている。科学当局は主に、条約の適正な執行に必要な科学的知見の集積・提供や、締約国会議等にて議論される取引規制対象種の変更等の適否判断に加え、野生動植物等の国際取引に際して①その取引が種の存続を脅かすことにならないか、②取引対象を収容し世話をするのに適当な設備を有しているかを判断し管理当局に助言することが求められている。本事業では、条約の締約国及び科学当局としての責務を適切に遂行するとともに、条約規制対象種の国内取引に係る規制措置を講じる「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(以下、種の保存法という)を適切に運用することで、希少野生動植物種の流通・取引を適切に管理し、絶滅のおそれのある野生動植物種の保存と持続可能な利用の両立を図ることを目的とする。
事業の概要
1.ワシントン条約の科学当局として、希少野生動植物種の国際取引の適否の判断等に必要な情報(各種の特徴、生態、生息状況、主要用途、取引の現状等)を体系的に収集・整理する。諸外国に生息する種については、我が国への輸入量や国内での流通量が多い種や近年取引の増加が見られるワシントン条約附属書掲載種を中心に、国際機関、諸外国の科学当局等からの情報収集やその解析(要約・翻訳等の作業を含む)を進める。
2.平成29年改正法による追加的措置に伴い、手続き処理の増加に備えた業務体制強化及び作業効率化を図るとともに、同法附帯決議に基づき、令和5年度(同法施行から5年後)より、導入された追加的措置による種の保存上の効果や附帯決議内容の進捗状況を評価し、様々な課題整理を進め、令和6年度から規制運用課題別に検討会を運営している。令和8年度では、令和7年度に予定している施行状況評価報告書、検討会及びCOPの議論を踏まえて、法令改正の方向性を示すとともに、規制運用の改善及び効果検証を実施する。追加的措置による種の保存効果を検証及び制度の見直しを進める。また、オンライン取引市場が、オークションサイト、フリマサイト、SNS等の多様化に伴い拡大・進化しているなかで、ECサイト等の関係業界と連携した周知啓発を継続しながら、違法取引の撲滅に向けた関係機関・業界等とのさらなる連携体制の構築を進める。
3.法に基づき国際希少野生動植物種の個体等の登録関係事務を担う機関において、法令上の手続き処理や情報管理の効率化及び国民の利便性向上のため、平成26年度以降、一部の届出行為についてはオンラインシステムにより運用している。当該システムを用いた適切かつ円滑な届出処理を継続するため運用保守を行う。
現状・課題
科学当局として責務を遂行するため、有識者ヒアリング及び生態学的調査等の実施や、条約規制対象種に関する最新の生物学的・生態学的な知見や保全手法等の情報収集を通じ、体系的に整理した上で管理当局等への助言・意見交換・周知を行っている。また、条約及び種の保存法の目的実現に向け、希少野生動植物種の国内取引の規制措置及び運用体制の整備や、規制の目的・内容等を総合的に普及啓発している。相次ぐ希少野生動植物種の密猟・密輸の発生や違法取引対策に関する我が国への国際的要請を受け、平成29年の種の保存法改正では、国際希少野生動植物種の個体識別や登録票の更新制度の導入、象牙事業者の登録義務化など流通管理強化を図ると同時に、国内希少野生動植物種の700種指定を目標とする附帯決議が出された。条約科学当局及び種の保存法の執行機関として、こうした追加的措置に伴い急増した法令上の申請等の対応と、違法取引の対策強化など規制の徹底が課題である。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| 0.47億円 | 0.47億円 | 0.43億円 | 0.38億円 | 0.38億円 | 0.43億円 |
当初予算。
支出先(国から直接、上位9者)
令和6年度の支出実績。支出先は全9者。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 株式会社プレック研究所 | 5010001081785 | 一般競争契約(総合評価) 3者 | 0.16億円 |
| 一般財団法人自然環境研究センター | 6010505001148 | 一般競争契約(総合評価) 1者 | 0.11億円 |
| 株式会社バイオーム | 9130001059915 | 一般競争契約(最低価格) 1者 | 0.08億円 |
| 株式会社安木屋 | 6360001002103 | 随意契約(少額) | 0.00億円 |
| 株式会社日本国際放送 | 2011001056152 | 随意契約(少額) | 0.00億円 |
| 株式会社インターグループ | 8120001060882 | 随意契約(少額) | 0.00億円 |
| 株式会社南日本情報処理センター | 7340001004265 | 随意契約(少額) | 0.00億円 |
| 個人A | — | その他 | 0.00億円 |
| 日本郵便株式会社 | 1010001112577 | 随意契約(少額) | 0.00億円 |
同じ施策の事業
政策:ー
施策:5 生物多様性の保全
- 世界自然遺産等保全対策費 8.3億円
- 国立公園等管理等事業 7.5億円
- 希少種保護対策費 7.1億円
- 鳥獣保護管理対策費 6.5億円
- 外来生物対策費 6.1億円
- 生物多様性保全等のためのモニタリング等事業費 5.3億円
- 国際分担金等経費 3.9億円
- OECMを活用した健全な生態系の回復及び連結促進事業 3.0億円
- 指定管理鳥獣対策事業 2.0億円
- 鳥獣感染症対策費 1.6億円
根拠法令・関係する計画
- 「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(第3条、第4条、第15条)」
- 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律 第二十三条
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 4902)を加工。