脱炭素型循環経済システム構築促進事業
環境省(資源循環課 容器包装・プラスチック資源循環室)の事業。令和7年度当初予算 40.0億円(前年度 46.7億円)、令和8年度概算要求 38.0億円。主な支出先は一般社団法人日本有機資源協会、公益財団法人京都高度技術研究所。
事業の目的
2050 年カーボンニュートラル及び 2030 年度における温室効果ガス 46 %削減目標の達成を行うために、廃棄物・資源循環分野の脱炭素化を進め、重点的に取り組むべき使用済み製品・素材について、省CO2型リサイクルプロセスの社会実証に取り組み、循環経済(サーキュラーエコノミー)アプローチを通じたカーボンニュートラルの実現に貢献する。
事業の概要
活用可能性があり循環経済への寄与度が大きいものの、これまで脱炭素の観点を考慮した資源の活用が十分に進んでいない、①複合素材プラスチック・廃油、②再エネ関連製品(太陽光パネル・リチウム蓄電池等)及びベース素材(金属やガラス等)、③生ごみ・セルロース系廃棄物のバイオマスといったリサイクル困難素材に着目し、これら資源の徹底活用を包括的に支援することにより、循環経済アプローチを通じたカーボンニュートラルの実現に貢献する技術の社会実装に向けた実証を行う。
令和6年度からは新規要求事項として、④廃棄物処理業者の温室効果ガス排出量の算定は、様々なセクターにおけるScope3の把握・精緻化に広く貢献することから、算定方法に関するマニュアルの策定等を行うとともに、脱炭素と資源循環を効果的・集中的に進めるために、資源循環システムを類型化し、脱炭素型のシステム要件・基準を策定する。
現状・課題
循環経済工程表(令和4年9月策定)では、廃棄物・資源循環分野の温室効果ガス排出量の多くを廃プラスチックや廃油の焼却・原燃料利用に伴うCO2が占めているとされ、カーボンニュートラルを実現するためには、化石由来資源が使われているプラスチック製品等のバイオマス由来等代替素材への転換、複合素材プラスチックや廃油等のリサイクル困難素材のリサイクルが不可欠である。このため、廃プラスチックや廃油等のリサイクルプロセス全体でのエネルギー起源CO2の削減・社会実装化を支援するための実証事業を行うことが必要である。
循環経済工程表では上記のプラスチックのリサイクル以外にも、スマート社会の進展により、自動化製品やIoT機器、電動化製品の導入に伴い、電子基板類、バッテリーなどの非鉄金属・レアメタル含有製品の排出が増加していることに触れており、 中国による雑品スクラップの輸入規制の影響で、国内での処理・リサイクルの必要性が上昇している。処理量が増加するリサイクル分野でも省CO2化が必要であることから、革新的な新技術の導入により破砕・選別や金属回収のエネルギー使用量を削減し、さらに原料輸送や素材製造のエネルギー投入量を削減する必要がある。
廃棄物分野では、一般廃棄物の焼却や埋立処分に伴う直接的な温室効果ガス排出のほか、収集運搬過程における燃料使用や、中間処理施設等の稼働に伴う電力使用等によるエネルギー起源CO2等の排出等があり、これらを総合的に抑えていく対策が求められている。廃棄物から回収されるエネルギーの利活用に当たっては、化石燃料代替によるCO2削減効果と併せて、地域の課題や地域活性化への貢献に向けた新たな価値の創出が急務である。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| — | 0円 | 46.7億円 | 46.7億円 | 40.0億円 | 38.0億円 |
当初予算。令和7年度は別に補正予算 1.0億円。うち特別会計 40.0億円(エネルギー対策)。
支出先(上位10者)
令和6年度の支出実績。全67者。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 一般社団法人日本有機資源協会 | 8010005018822 | 補助金等交付 1者 | 12.8億円 |
| 公益財団法人京都高度技術研究所 | 3130005002942 | 随意契約(公募) 1者 | 3.7億円 |
| 公益財団法人廃棄物・3R研究財団 | 9010605002464 | 補助金等交付 1者 | 3.0億円 |
| 中国精油株式会社 | 1260001004262 | 補助金等交付 1者 | 2.9億円 |
| 株式会社JERA | 6010001167617 | 補助金等交付 1者 | 2.8億円 |
| その他 | — | その他 | 2.2億円 |
| 株式会社太和ホールディング | 1010001146245 | 補助金等交付 1者 | 2.0億円 |
| 公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団 | 2010005018786 | 随意契約(公募) 1者 | 2.0億円 |
| 三井化学株式会社 | 4010401052081 | 随意契約(公募) 1者 | 1.6億円 |
| 三菱ケミカル株式会社 | 6010001146760 | その他 | 1.4億円 |
同じ施策の事業
政策:ー
施策:1 地球温暖化対策の推進
- 地域脱炭素移行・再エネ推進交付金 300億円
- 廃棄物処理施設を核とした地域循環共生圏構築促進事業 246億円
- 先進的な資源循環投資促進事業(経済産業省連携事業) 150億円
- 脱炭素移行に向けた二国間クレジット制度(JCM)促進事業 143億円
- ゼロエミッション船等の建造促進事業(国土交通省連携事業) 102億円
- 住宅のZEH・省CO2化促進事業 85.0億円
- 特定地域脱炭素移行加速化交付金 85.0億円
- コールドチェーンを支える冷凍冷蔵機器の脱フロン・脱炭素化推進事業(一部農林水産省、経済産業省、国土交通省連携事業) 70.0億円
- ペロブスカイト太陽電池の社会実装モデルの創出に向けた導入支援事業(経済産業省連携事業) 50.2億円
- 地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業(一部 国土交通省、農林水産省連携事業) 49.8億円
根拠法令・関係する計画
- 特別会計に関する法律 第八十五条
- 特別会計に関する法律施行令 第五十条
- プラスチック資源循環戦略(令和元年5月31日決定)
- 地球温暖化対策計画(令和7年2月18日閣議決定)
- 循環型社会形成推進基本計画(令和6年8月2日閣議決定)
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 5849)を加工。