産業車両等の脱炭素化促進事業(一部経済産業省、国土交通省連携事業)
環境省(モビリティ環境対策課 脱炭素モビリティ事業室)の事業。令和7年度当初予算 11.6億円(前年度 18.2億円)、令和8年度概算要求 10.4億円。主な支出先は国土交通省、一般社団法人日本建設機械施工協会。
事業の目的
2050 年カーボンニュートラル及び 2030 年度 46 %削減目標の達成に向けて、空港の再エネを活用した装置・車両の導入、港湾区域の脱炭素化に配慮した荷役機械等の導入、船舶のLNG・メタノール燃料システム等の導入、船体構造の合理化等に関する調査検討、燃料電池フォークリフトの導入により、産業車両・産業機械等の脱炭素化を促進する。
事業の概要
①空港における脱炭素化促進事業
駐機中の航空機への電気・冷暖房の供給について、APU(補助動力装置)等から空港の再エネ由来電力の活用が可能なGPUに切り替えるため、GPUの導入に対する補助を行い、利用を促進することで空港のカーボンニュートラル化に貢献する。
また、空港内専用車両について、ガソリン型からEV・FCV型へ切り替えるため、EV・FCVの空港内専用車両の導入に対する補助を行い、空港内のカーボンニュートラル化に貢献する。
②港湾における脱炭素化促進事業
コンテナターミナル等においてコンテナ貨物を取り扱うハイブリッド型・BEV型トランスファークレーン、ハイブリッド型・BEV型ストラドルキャリア等の荷役機械、船舶へ電力を供給する設備等の導入に対して補助することにより、港湾のカーボンニュートラル化を促進する。
また、水素サプライチェーンの拠点としての整備が進みつつある港湾において、その水素エネルギーを活用して脱炭素化を進めるため、電動化が困難な荷役機械を水素内燃機関化するモデルの構築を行うための実証を行う。
③海事分野における脱炭素化促進事業
LNG燃料やメタノール燃料を使用した脱炭素化推進システム及び省CO2技術を組み合わせた先進的なシステムの実用化を支援することにより、更なるCO2排出量の削減を実現するとともに、推進システムの低コスト化にも貢献する。
また、プロペラ等の舶用部品の製造プロセスの脱炭素化を推進するため、従来鋳物の製造に使用されている高炉から脱炭素化に資する電気炉への転換等により、鋳物製造工程の省CO2化を実現する設備投資補助を行い、電気炉で製造した製品の品質確保に関する調査を行うとともに、 多くの舶用工業事業者は地方に点在しているため、自治体と連携して、脱炭素化のモデル事業を水平展開するための調査を行う。
④フォークリフトの燃料電池化促進事業
フォークリフトの燃料電池化を集中的に支援することにより、フォークリフトの脱炭素化を進めるとともに、水素需要を拡大し、水素社会の実現に貢献する。また、導入支援を継続することで、車両の価格低減を図り、価格競争力を高める。
現状・課題
2050 年カーボンニュートラル及び 2030 年度 46 %削減目標の達成に向けて、産業車両・産業機械等の脱炭素化の促進が求められている。
①空港における脱炭素化促進事業
「第1回空港分野におけるCO2削減に関する検討会(令和3年3月8日)」でも示されている通り、現在、駐機中の機体の電源確保に当たっては、機体に搭載されたエンジンが活用されており多量の二酸化炭素(以下、「CO2」という。)を排出している。そのため、再エネを活用したGPU(Ground Power Unit:地上動力装置)の導入により大幅なCO2排出削減が求められている。また、空港内専用車両(空港内を走行する作業車両)についても、EV化やFCV化を促進していき、CO2削減に資するよう求められている。
②港湾における脱炭素化促進事業
港湾内で荷物の積み下ろしに使用されるトランスファークレーン等の荷役機械はこれまでディーゼルエンジンタイプのものに依存しており、第4回カーボンニュートラルポート(CNP)形成に向けた検討会(令和3年12月1日)において、この荷役機械のハイブリッドエンジン化等の電動化による大幅なCO2排出削減が求められている。また、船舶へ電力を供給する設備等についても、これらの導入によるCO2排出削減が求められている。
③海事分野における脱炭素化促進事業
「内航カーボンニュートラル推進に向けた検討会」でも示されている通り、海事分野の脱炭素化に向けてガス燃料船の普及が必要であるものの、設備の運転管理等の現場業務・作業への影響の懸念もあり、導入が進んでいないため、船舶からのCO2排出削減に向けた取組を普及促進や舶用部品の製造プロセスの省CO2化等に資する調査を実施し、これを普及展開することなどにより、海事産業全体での脱炭素化を更に推進する必要がある。
④フォークリフトの燃料電池化促進事業
「水素需要の拡大」に対する改善策として、水素サプライチェーンを構築するための設備機器やモビリティへの導入支援に取り組んでいるが、依然として低コスト化や普及拡大には至っておらず、引き続き、設備導入支援等による水素利活用の普及拡大に取り組む必要がある。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| — | 13.2億円 | 17.1億円 | 18.2億円 | 11.6億円 | 10.4億円 |
当初予算。うち特別会計 11.6億円(エネルギー対策)。
支出先(国から直接、上位10者)
令和6年度の支出実績。支出先は全44者。このほか再委託・再交付の先が 29 件あります(金額は上の支出と重なるため合計しません)。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 国土交通省 | 2000012100001 | その他 | 2.2億円 |
| 一般社団法人日本建設機械施工協会 | 6010405010463 | 補助金等交付 | 2.0億円 |
| トヨフジ海運株式会社 | 4180001094400 | 補助金等交付 | 2.0億円 |
| 公益財団法人北海道環境財団 | 8430005010860 | 補助金等交付 | 1.9億円 |
| 中部国際空港株式会社 | 7180001093548 | 随意契約(公募) 1者 | 1.2億円 |
| 瀬野汽船株式会社 | 2500001011794 | 補助金等交付 | 1.0億円 |
| 一般財団法人環境優良車普及機構 | 5011105005366 | 補助金等交付 | 0.77億円 |
| 公益財団法人北海道環境財団 | 8430005010860 | 補助金等交付 | 0.50億円 |
| デロイトトーマツコンサルティング合同会社 | 7010001088960 | 随意契約(公募) 1者 | 0.50億円 |
| 一般社団法人日本造船工業会 | 8010405010511 | 一般競争契約(総合評価) 1者 | 0.42億円 |
同じ施策の事業
政策:ー
施策:1 地球温暖化対策の推進
- 地域脱炭素移行・再エネ推進交付金 300億円
- 廃棄物処理施設を核とした地域循環共生圏構築促進事業 246億円
- 先進的な資源循環投資促進事業(経済産業省連携事業) 150億円
- 脱炭素移行に向けた二国間クレジット制度(JCM)促進事業 143億円
- ゼロエミッション船等の建造促進事業(国土交通省連携事業) 102億円
- 住宅のZEH・省CO2化促進事業 85.0億円
- 特定地域脱炭素移行加速化交付金 85.0億円
- コールドチェーンを支える冷凍冷蔵機器の脱フロン・脱炭素化推進事業(一部農林水産省、経済産業省、国土交通省連携事業) 70.0億円
- ペロブスカイト太陽電池の社会実装モデルの創出に向けた導入支援事業(経済産業省連携事業) 50.2億円
- 地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業(一部 国土交通省、農林水産省連携事業) 49.8億円
根拠法令・関係する計画
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 6220)を加工。