持続可能な建設業の実現
国土交通省(不動産・建設経済局 大臣官房参事官(建設人材・資材))の事業。令和7年度当初予算 0円、令和8年度概算要求 6.6億円。
事業の目的
・建設業は将来の担い手確保が喫緊の課題であるため、働き方改革の推進、処遇改善の促進、女性や若者の入職・定着の促進等を図り、魅力的な産業を目指す。
・建築資材価格の高騰も踏まえた取引の適正化を目的とする実態調査や、建設資材の再資源化を推進するための調査等により、建設業法の実効性を確保し、魅力ある建設産業実現を目指す。
・災害の激甚化・頻発化が顕著となっている中、応急復旧作業に従事する作業員の安全確保にはこれまで以上に配慮が求められる。一方、建設工事におけるICT機器は技術開発・研究が急速に進みつつあり、作業員の安全確保に非常に大きな効果を有することが期待されている。他方で、被災地での作業現場を含めた建設工事現場においてはICT機器の利活用が必ずしも十分に普及が進んでおらず、工事現場におけるICT機器の活用方法を習得していない建設業者・作業員が多い。そのため、本事業を通じてICT機器の導入等を含む防災訓練に係る費用を支援することにより、作業員のICT機器活用の技術習得および発災時における対応体制の強化を行うことで応急復旧活動の安全性及び効率性の向上を図る。
・技能者の処遇改善を図ることで、建設業の担い手を中長期的に確保する。
事業の概要
・適正な工期設定の周知・啓発、ICT活用による生産性向上の取組等による働き方改革の推進や、地方自治体に対する適正な利潤の確保等についての働きかけによる処遇改善を図っていく。
・①元請・下請間の契約の締結状況や下請代金の支払状況といった下請取引の実態について、ヒアリング等による不適正な取引抽出や立入検査等による建設業者への指導・監督を実施することで、建設工事の請負契約に関する環境整備を行うとともに、建設業法に係る制度の周知を図っていく。
②建設発生土の適正な利用促進に関する調査・検討を行うとともに、リサイクル特定品目の指定の追加や現場における分別・解体等に関する施策の検討を進めていく。
・防災業務計画の改定及び防災訓練の実施等を通じた、ICT機器を活用した迅速な応急復旧を可能とする体制の構築を図る。
・労務費の基準の実効性確保のための取組を実施するとともに、基準の改定・精緻化のための調査・分析を行う。
現状・課題
建設業は他産業と比較して、給与・労働時間・休暇取得等の待遇で劣後(産業別年間実労働時間において全産業対比62時間超過)しており、若手入職者が不足している一方で、いわゆる旧3K(きつい、きたない、危険)等のイメージが入職障壁となっている現状がある。そのため、建設業従事者の働き方改革・処遇改善等により、魅力ある建設業とし、その発信を強化していく必要がある。
・①建設資材価格の高騰を踏まえた適切な価格転嫁の協議が十分になされていない現状に対して、価格転嫁の推進が課題となる。
②不法・危険な盛土の発生原因となる建設発生土や今後排出量の増大が見込まれる資材への対策が不十分な現状に対して、建設資材の再資源化の推進が課題となる。
・「地域の守り手」である建設業が、将来にわたりその役割を果たし続けるために、激甚化・頻発化する各種災害に適切に対応できる能力・体制を構築・強化していくことが必要。加えて、建設業の生産性向上を支えるICT技術の開発が進展しつつあるなか、厳しい作業環境となることが多い被災地の応急復旧においてもICT機器を積極的に活用することにより、現地作業の安全性を高めるとともに、迅速かつ円滑に対応するための環境整備を図ることが必要。
・建設工事の請負契約においては、技能者の賃金原資となる労務費の相場が分かりづらく、材料費よりも削減が容易であることや、技能者の処遇を考慮せずに安価で請け負う業者が競争上有利になること等により、技能者の賃金がしわ寄せを受けやすく、技能や厳しい労働環境に見合った賃金への引き上げ等の処遇改善が必要。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| — | — | — | — | 0円 | 6.6億円 |
当初予算。令和7年度は別に補正予算 6.0億円。
関係する会議
事業の担当課・室が事務局を務める会議体(つなぎ方)。
- 中央建設業審議会労務費の基準に関するワーキンググループ 国土交通省 · 最終開催 2026.03.26 · 次回 2026.10.05
同じ施策の事業
政策:9 市場環境の整備、産業の生産性向上、消費者利益の保護
施策:32 建設市場の整備を推進する
- 建設業許可処理システム等の整備の推進 1.7億円
- 働き方改革等による建設業の魅力向上 1.5億円
- 道路分野の海外展開支援に係る経費 1.4億円
- 建設業法等の実効性確保 1.3億円
- 建設分野における外国人受入れの円滑化及び適正化 1.3億円
- 我が国建設業等の海外展開の推進 0.66億円
- 適正な労務費の基準の設定等による処遇改善の推進 0.58億円
- 新たなグローバルチャネルの構築(質の高いインフラ等の効果的な情報発信) 0.50億円
- グローバルフロンティア戦略(日系企業未開拓地の進出支援) 0.14億円
- 建設機械施工管理技術検定(国家資格)の効率化検討 0円
根拠法令・関係する計画
- 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 第十八条
- 公共工事の品質確保の促進に関する法律 第十四条
- 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律
- 建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律 第十三条
- 建設業法 第三十一条
- 「建設産業政策2017+10」(平成29年6月30日建設産業政策会議とりまとめ)
- 中央建設業審議会・社会資本整備審議会産業分科会建設部会基本問題小委員会 中間とりまとめ ~担い手確保の取組を加速し、持続可能な建設業を目指して~
- 公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針第2.2(1)
- 公共工事の品質確保の促進に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針第2.4
- 建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する基本的な計画(令和5年6月13日閣議決定)
- 建設産業における女性活躍・定着促進に向けた実行計画(令和7年3月14日)
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 21677)を加工。