遺骨伝達等事業
厚生労働省(社会・援護局 事業課)の事業。令和7年度当初予算 8.1億円(前年度 7.0億円)、令和8年度概算要求 10.5億円。主な支出先は独立行政法人国立科学博物館、その他。
事業の目的
収容した戦没者の遺骨のDNA鑑定や遺留品調査等を実施した上で、身元が特定された場合は遺族へ伝達し、身元が特定できず遺族に引き渡すことのできない遺骨は千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納骨することにより、戦没者遺族の慰藉につなげることを目的とする。
事業の概要
海外等で収容された先の大戦における戦没者の遺骨については、遺留品調査等により身元が特定された場合に遺族へ伝達していたが、平成15年度以降は遺骨から有力なDNAを抽出できるなど一定の条件を満たす場合に、希望する遺族に対しDNA鑑定を実施し、身元特定に至った場合も同様に伝達しており、令和3年 10 月からは、厚生労働省が遺骨の検体を保管している全地域で、遺留品等の手掛かり情報のない場合であっても、戦没者遺骨のDNA鑑定を実施している。遺族に引き渡すことのできない遺骨は、千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納骨している。
また、戦没者遺骨の所属集団判定については、令和2年度からDNA分析結果等を踏まえた判定を実施しており、日本人の遺骨であると判定された遺骨のみ本邦に送還している。
その他、当局保管の朝鮮半島出身旧軍人軍属等の遺骨については韓国及び北朝鮮政府に返還するものであり、返還に関する基本的事項に合意している韓国政府に対して遺骨の返還に向けた協議を行っている。
現状・課題
海外等で収容された先の大戦における戦没者の遺骨については、遺留品調査等により身元が特定された場合に遺族へ伝達していたが、平成15年度以降は遺骨から有力なDNAを抽出できるなど一定の条件を満たす場合に、希望する遺族に対しDNA鑑定を実施し、身元特定に至った場合に伝達している。(これまでに1,695件を伝達している(令和7年3月末現在))なお、令和3年 10 月からは、厚生労働省が遺骨の検体を保管している全地域で、遺留品等の手掛かり情報のない場合であっても、戦没者遺骨のDNA鑑定を実施している。
また、令和4年度から同位体分析の遺骨鑑定への活用に関する研究事業を実施し、日本人に関する同位体データ等を検証している。
遺族が高齢化している中で1柱でも多くの遺骨の身元を特定するためには、科学的鑑定の推進を図り、国内の鑑定体制を強化することが必要である。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| 5.9億円 | 7.0億円 | 7.1億円 | 7.0億円 | 8.1億円 | 10.5億円 |
当初予算。令和7年度は別に補正予算 1.4億円。
支出先(国から直接、上位10者)
令和6年度の支出実績。支出先は全33者。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 独立行政法人国立科学博物館 | 4010505001182 | 随意契約(公募) 1者 | 1.8億円 |
| その他 | — | その他 | 0.45億円 |
| 学校法人大阪医科薬科大学 | 5120905001893 | 随意契約(その他) | 0.37億円 |
| 株式会社池田理化 | 3010001010696 | 一般競争契約(最低価格) 2者 | 0.34億円 |
| 学校法人神奈川歯科大学 | 1021005007564 | 随意契約(その他) | 0.21億円 |
| 国立大学法人東京大学 | 5010005007398 | 随意契約(その他) | 0.21億円 |
| 国立大学法人信州大学 | 3100005006723 | 随意契約(その他) | 0.19億円 |
| 国立大学法人旭川医科大学 | 2450005001797 | 随意契約(その他) | 0.18億円 |
| 一般財団法人日本遺族会 | 9010005003575 | 随意契約(公募) 1者 | 0.17億円 |
| 三井不動産ビルマネジメント株式会社 | 4010001129759 | 随意契約(その他) | 0.11億円 |
同じ施策の事業
政策:Ⅶー3 戦傷病者・戦没者遺族等への援護、戦没者の遺骨の収集等を行うこと
施策:3-1 戦傷病者・戦没者遺族等への援護、戦没者の遺骨の収集等を行うこと
- 戦傷病者戦没者遺族等援護法施行事務 26.0億円
- 遺骨収集関連事業 25.8億円
- 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金等の支給事務 11.7億円
- 昭和館運営事業 4.5億円
- 中国残留邦人等に対する定着自立支援事業 4.1億円
- 中国残留邦人等に対する支援給付事業 4.0億円
- 慰霊友好親善事業 3.7億円
- 戦没者追悼式挙行等事業 2.2億円
- 戦傷病者福祉事業 1.9億円
- 中国残留邦人等に対する帰国受入援護事業 1.3億円
根拠法令・関係する計画
- 厚生労働省組織令
- 厚生労働省設置法 第四条
- 地方自治法附則第10条
- 戦没者の遺骨収集の推進に関する法律 第七条
- 「戦没者遺骨のDNA鑑定に関する検討会報告書」(平成15年3月)
- 「日韓定期閣僚会議」の了解事項(昭44年8月)
- 復員業務規程(昭和26年)
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 2760)を加工。