成長志向型の資源自律経済加速化事業(うち資源自律経済システム開発促進事業)
経済産業省(イノベーション・環境局GXグループ 資源循環経済課)の事業。令和7年度当初予算 25.2億円(前年度 15.0億円)、令和8年度概算要求 30.2億円。主な支出先は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構。
事業の目的
排出・回収された廃製品に含まれる金属やプラスチック等の各種素材を、デジタル技術も活用しながら最大限利用可能とする基盤技術開発を実施する。具体的には、廃家電から貴金属、レアメタル、ベースメタル、プラスチック等の資源を余すことなく資源循環する基盤技術、今後需要が急増することが想定される磁性材料に係る精錬に係る技術及びにアルミスクラップを自動車の車体等にも使用可能な素材(展伸材)へとアップグレードする基盤技術に係る研究開発を実施する。これらにより、将来、資源小国である我が国において、あらゆる廃製品から資源を再生する高度な資源自律経済システムの開発を促進し、資源の自律性を確保した社会を目指す。
事業の概要
本事業では、我が国において資源として採取することが困難な貴金属、レアメタル、ベースメタル、プラスチック等の素材を対象に、AI・IoT、ロボット、DX等の新技術を駆使することによって、資源循環性を最大化する基盤技術及びレアメタルの利用を最小限にする代替材料等を開発することにより、資源自律経済の確立を目指す。具体的には以下の各基盤技術構築項目においてそれぞれの技術開発項目を実施する。
(1)高度循環型システム基盤構築(委託)
廃家電に含まれる金属からプラスチックに至る素材について、資源循環性を最大化する基盤技術開発を実施する。具体的には、①製品解体システム開発、②再生材多様化に向けた革新的選別システム開発、③データベース構築支援に向けた高度分析・計測システム開発、④再生材流通高度化に向けた基盤技術開発を行い、廃家電からの高度な資源循環を実現する。
(2)サプライチェーン強靱化に資する未利用レアアース分離精製技術開発(委託)
効率的なレアアースの利用を目指していくための技術開発を実施する。具体的には、未利用資源等からの高効率レアアース分離技術開発を行い、レアメタルのサプライチェーン強靱化を目指する。
(3)アルミニウム素材高度資源循環システム構築(補助率1
2)
アルミスクラップを、自動車の車体等にも使用可能な素材(展伸材)へとアップグレードする基盤技術を開発する。具体的には、①不純物の軽減(地金製造時において、不純物除去技術を高度化する技術)、②不純物の無害化(素材製造時での不純物を含有するアルミニウムの品質を向上する)に関する技術開発を行い、アルミニウムの高度な循環利用を実現する。
現状・課題
近年、世界における人口増加とそれに伴う資源・エネルギー需要の拡大、廃棄物量の増加、温暖化をはじめとする環境問題の深刻化が予測されている。このような状況の下、あらゆる経済活動において資源投入量・消費量を抑えつつ循環経済を確立することで付加価値の最大化を図る”資源自律経済“への転換が求められている。
資源自律経済への移行に向けて、資源自律性の向上が求められている資源として、「循環経済ビジョン2020」や「マテリアル革新力強化戦略」等において、希少金属(レアメタル、レアアース)、アルミニウム、プラスチックが掲げられている。我が国はこれら資源や原料の殆どを他国からの輸入に依存しており、特にレアメタル、レアアースについては、近年、地政学的な資源の偏在性と脆弱なサプライチェーンが供給リスクとなっている。そのため、安定供給に向けた取組が、我が国の国際競争力を維持する上で喫緊の課題として顕在化している。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| — | 3.1億円 | 12.0億円 | 15.0億円 | 25.2億円 | 30.2億円 |
当初予算。うち特別会計 25.2億円(エネルギー対策)。
支出先(国から直接、上位1者)
令和6年度の支出実績。支出先は全50者。このほか再委託・再交付の先が 53 件あります(金額は上の支出と重なるため合計しません)。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 | 2020005008480 | 運営費交付金交付 | 22.3億円 |
同じ施策の事業
政策:6資源エネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保並びに脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進
施策:ー
- ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業(AI基盤モデル及び先端半導体関連技術開発事業) 1,617億円
- 石油備蓄事業(うち国家備蓄石油増強対策事業(石油分)) 1,163億円
- 次世代半導体の量産等に向けた出資事業 1,000億円
- 電源等の立地地域への支援事業(うち電源立地地域対策交付金) 777億円
- 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金 760億円
- 脱炭素成長型経済構造移行推進機構出資金 700億円
- GXサプライチェーン構築支援事業 610億円
- 石油天然ガス田の探鉱・資産買収等事業に対する出資金 563億円
- 原子力損害賠償・廃炉等支援機構交付金 470億円
- 石油備蓄事業(うち緊急時放出に備えた国家備蓄石油及び国家備蓄施設の管理委託費(石油分)) 468億円
根拠法令・関係する計画
- 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法 第十五条
- 特別会計に関する法律 第八十五条
- 特別会計に関する法律施行令 第五十条
- 2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略(令和3年6月)
- パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(令和3年10月)
- プラスチック資源循環戦略(令和元年5月)
- マテリアル革新力強化戦略(令和3年4月)
- 循環経済ビジョン2020(令和2年5月)
- 新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023改訂版(令和5年6月)
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 5863)を加工。