地震津波観測
国土交通省 気象庁(地震火山部 管理課)の事業。令和7年度当初予算 10.7億円(前年度 10.2億円)、令和8年度概算要求 19.6億円。主な支出先はエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社、株式会社高見沢サイバネティックス。
事業の目的
国内外の地震・津波を観測・監視し、最新の地震学的知見に基づく解析を行い、適時的確に緊急地震速報、津波警報、震度に関する情報や北海道・三陸沖後発地震注意情報等を発表することにより、また、南海トラフ地震の想定震源域におけるプレート境界の固着状態の変化を観測・監視し、最新の科学的知見に基づく解析を行い、適時適切に南海トラフ沿いの地震に関連する情報を発表することにより、地震や津波による災害の防止・軽減を図る。
事業の概要
気象庁が整備した地震計等に加え、関係機関が整備した地震計等も活用し、24時間体制で地震の観測・監視を行う。これらのデータを地震活動等総合監視システム(EPOS)により集約・解析し、緊急地震速報、津波警報、震度に関する情報や北海道・三陸沖後発地震注意情報等を発表する。また、気象庁が東海地域に整備した地殻変動観測施設(ひずみ計等)に加え、関係機関が整備した観測施設も活用し、南海トラフ沿いの大規模地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる異常な現象を24時間体制で観測・監視し、最新の科学的知見に基づく解析を行うとともに、観測データに異常が検出された場合には、その原因について「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」等により総合的な評価を行い、南海トラフ地震に関連する情報を発表する。これらの情報は、防災関係機関や報道機関を通じて国民に伝達され、地震や津波による災害の防止・軽減に貢献している。さらに、地震活動等総合監視システムを気象庁本庁・大阪管区気象台の2中枢に集約し、災害時の業務継続を可能にしている。
現状・課題
我が国は世界の中でも地震活動が活発であり、甚大な被害が想定されている南海トラフ地震、日本海溝・千島海溝沿いの地震、首都直下地震等の大規模地震への備えは喫緊の課題である。気象庁は、「地震津波観測」において 地震観測施設や情報システムの更新・強化を行い大規模地震発生時に住民避難等に必要な津波警報、緊急地震速報や地震情報等を適切に発表している。また「地殻観測」において、地殻変動観測施設により南海トラフ沿いの地殻変動を24時間体制で観測・監視し南海トラフ地震に関連する情報を適切に発表している。平成29年、中央防災会議において「確度の高い地震予測は困難」であり、観測・評価体制のあり方として「南海トラフ地震想定震源域近傍の地殻変動と地震活動の重点的なモニタリングが重要」と整理され、南海トラフ地震に対する国の防災対策が大きく変更されたことに伴い、東海地震の確度の高い地震予測を前提とした観測体制から南海トラフ想定震源域周辺の地震活動・地殻変動のモニタリングを目的とした観測体制への転換が必要となっている。
予算の推移
| 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度要求 |
|---|---|---|---|---|---|
| 24.2億円 | 11.3億円 | 10.2億円 | 10.2億円 | 10.7億円 | 19.6億円 |
当初予算。令和7年度は別に補正予算 36.3億円。
支出先(上位10者)
令和6年度の支出実績。全43者。
| 支出先 | 法人番号 | 契約方式 | 金額 |
|---|---|---|---|
| エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 | 7010001064648 | 随意契約(その他) 1者 | 5.0億円 |
| 株式会社高見沢サイバネティックス | 7011201003197 | 一般競争契約(最低価格) 2者 | 3.0億円 |
| 明星電気株式会社 | 2010001007784 | 一般競争契約(最低価格) 2者 | 1.3億円 |
| 東京管区気象台 | 8000012100004 | その他 | 1.2億円 |
| 福岡管区気象台 | 8000012100004 | その他 | 0.71億円 |
| 株式会社NTTドコモ | 1010001067912 | 随意契約(その他) 1者 | 0.46億円 |
| 大阪管区気象台 | 8000012100004 | その他 | 0.37億円 |
| 仙台管区気象台 | 8000012100004 | その他 | 0.33億円 |
| 札幌管区気象台 | 8000012100004 | その他 | 0.31億円 |
| その他 | — | 随意契約(少額) | 0.31億円 |
同じ施策の事業
政策:4 水害等災害による被害の軽減
施策:10 自然災害による被害を軽減するため、気象情報等の提供及び観測・通信体制を充実する
- 静止気象衛星運用業務 30.7億円
- 国際機関への分担金・拠出金 10.5億円
- 火山観測 10.0億円
- 海洋環境観測 8.0億円
- 観測業務 7.3億円
- 高層気象観測 4.9億円
- 予報業務 2.7億円
- 沿岸防災気象業務 1.7億円
- 小笠原諸島気象業務 1.4億円
- 気候変動観測・監視業務 1.3億円
根拠法令・関係する計画
- 気象業務法 第三条
- 災害対策基本法 第三条
- 南海トラフ地震防災対策推進基本計画(令和7年7月1日中央防災会議決定)
- 大規模地震防災・減災対策大綱(平成26年3月28日中央防災会議決定)
- 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進基本計画(令和4年9月30日中央防災会議決定)
- 海洋基本計画(令和5年4月28日閣議決定)
- 防災基本計画(令和7年7月1日中央防災会議決定)
比較・検索できる画面で見る レビューシート原本(行政事業レビュー見える化サイト)
出典:行政事業レビュー見える化サイト 令和7年度版のレビューシート(事業番号 4085)を加工。