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トップテーマ生成AI・AIの利活用とリスク

府省をまたぐ関連事業 39令和7年度当初 1,983億円令和8年度要求 144億円

生成AI・AIの利活用とリスク

2025年のAI法で首相をトップとする人工知能戦略本部ができ、基本計画は半年で第Ⅱ期に改定された。政府は「AXを行政から」と利活用・国産開発に大きく予算を寄せる一方、エージェント型AIが消費者の意思決定に与える影響、フロンティアAIのサイバー悪用、個人データのAI学習利用など、リスク側の論点は複数の会議体に分かれて並走している。

選んだ理由:12府省に事業がある。AI基盤と半導体の大型研究開発が経産省に集中し、各省の業務へのAI導入は小粒。大型事業は基金や補正予算に移り、当初予算の要求には出てこない。

中心の会議体・場

上の会議体は、テーマの中心として手で選んだもの。事業と会議体の自動の紐付け(事務局の課室の一致)は、テーマの事業39件のうち11件。

ブリーフ

対象期間 2026-07-01〜2026-09-29。「読み筋」は資料からの要約・解釈です。

2026.09.18 令和9年度概算要求のAI関連予算を公表:2兆9,392億円+事項要求26件

内閣府

読み筋要求額は当初予算の約6倍で、これまで補正・基金に置かれてきた大型事業が当初要求に出てきた形に見える。事項要求が多く、年末の政府案でどこまで金額が付くかが実際の規模を決めそうだ。

原文:令和9年度概算要求(AI関連予算) / AI関連予算の推移

2026.09.09 AI消費者問題専門調査会 第9回:「検討状況(案)」で環境整備の必要性を提示

消費者委員会

読み筋論点整理から、海外制度を参照した対応策の検討に進んだ段階と読める。事業者の自主的取組を柱とするAI事業者ガイドラインとは別の経路で、消費者法側から規律を求める材料が積み上がりつつある。

原文:第9回 資料1 検討状況(案) / 第9回 会議ページ / 第10回 会議ページ

2026.08.07 AIネットワーク社会推進会議 第33回(メール審議):「AIによるリスク」検討WGを設置

総務省・経済産業省

読み筋第1.2版でAIエージェントやフィジカルAIを追記した直後に、リスクの一覧に絞った作業部会を置いた。AISIが庶務に入っており、評価の知見をガイドラインのリスク記載へつなぐ経路を作る意図と読める。

原文:第33回 合同会議ページ / 資料1 WG開催要綱

2026.07.14 第Ⅱ期 人工知能基本計画を閣議決定(7月10日の本部第5回で案を決定)

内閣府

読み筋第Ⅰ期(2025年12月)はAI法16条の調査研究でリスクに対応するとしていたが、第Ⅱ期はAI法自体を見直しの対象に入れた。ただし見直しの場や時期はまだ具体化しておらず、専門調査会でも検討の場を求める意見が出ている。

原文:人工知能基本計画(第Ⅱ期)概要 / 本部第5回 議事概要 / 専門調査会第6回 資料1-1 意見募集結果

2026.07.10 改正個人情報保護法が成立:AI開発・統計目的での本人同意不要特例と課徴金制度

国会

読み筋AI開発のためのデータ利用を広げる法改正が、基本計画の改定と同じ週に成立した。消費者団体は同意不要の例外拡大や課徴金の対象範囲に懸念を示しており、下位法令での歯止めが焦点になりそうだ。

原文:参議院 議案情報 / 全国消費者団体連絡会 声明(7月13日)

次に来ること

流れ

日付できごと種類
2024.04.19AI事業者ガイドライン(第1.0版)を公表 総務省・経済産業省報告書
2025.02.04AI戦略会議・AI制度研究会が中間とりまとめ(法制度の方向性) 内閣府報告書
2025.05.28AI法(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)が成立。6月4日公布 国会法律
2025.09.01AI法が全面施行、人工知能戦略本部の設置規定が施行 内閣府法律
2025.09.12人工知能戦略本部 第1回。AI法16条調査(性的ディープフェイク生成AI、雇用でのAI活用)を報告 内閣府会議
2025.12.19本部第3回で「AI適正性確保指針」を本部決定 内閣府計画・決定
2025.12.23人工知能基本計画(第Ⅰ期)を閣議決定 内閣府計画・決定
2026.02.13AI技術の利用と消費者問題に関する専門調査会が初会合 消費者委員会会議
2026.03.31AI事業者ガイドライン第1.2版を公表(AIエージェント・フィジカルAIを追記) 総務省・経済産業省報告書
2026.04.07個人情報保護法改正案を国会提出(AI開発等での同意不要特例、課徴金) 国会法律
2026.04.07米Anthropicが脆弱性の発見・修正性能の高い「Claude Mythos Preview」を公表。政府のサイバー対策の契機に 海外出来事
2026.05.1814府省庁等で高性能AIを踏まえたサイバー対策パッケージ「Project YATA-Shield」 内閣官房計画・決定
2026.06.19本部第4回(持ち回り)で基本計画素案。同日から5日間の意見募集(8,774件) 内閣府会議
2026.07.10改正個人情報保護法が成立(7月17日公布、令和8年法律第56号) 国会法律
2026.07.10本部第5回で基本計画案を決定、バーティカルAI領域別戦略の中間とりまとめ 内閣府会議
2026.07.14第Ⅱ期 人工知能基本計画を閣議決定 内閣府計画・決定
2026.08.07「AIによるリスク」検討WGの設置を決定(メール審議、8月13日まで) 総務省・経済産業省会議
2026.09.18令和9年度概算要求のAI関連予算は約2兆9,392億円+事項要求(令和8年度当初は5,027億円) 内閣府予算

論点

論点立場A立場Bいま
AI法そのものの見直し第Ⅰ期基本計画(R7.12):AI法16条の調査研究を実施し「リスクへの対応等を適切に行う」第Ⅱ期基本計画(R8.7):「AI法を含めた制度等を能動的かつ不断に見直す」。生貝委員は集中的に検討する場を求めた(専門調査会第6回)方針は明記、場と時期は未定
AI開発のための個人データ利用改正個人情報保護法:AI開発等の統計目的で本人同意を不要とする特例と課徴金を創設全国消費者団体連絡会(R8.7.13声明):同意不要の例外拡大、課徴金が安全管理義務違反を対象外とする点などに懸念成立・公布済み。下位法令の整備へ
対話型・エージェント型AIと消費者の意思決定AI事業者ガイドライン第1.2版:事業者の自主的なリスク対応が基本。AIエージェントのリスク・留意事項を追記消費者委員会AI専門調査会(R8.9検討状況案):迎合性・擬人化等の影響は個人で自衛困難、「環境整備」を具体的に検討すべき両方で継続検討
AI主権と国産モデル第Ⅱ期基本計画:「開かれたAI主権」。源内で国内開発モデルも積極活用岡田陽介委員(専門調査会第6回):全てを日本で完結させるのは困難、自国で担う領域と同盟に委ねる領域を切り分けるべき方向性あり、線引きは未着手
フロンティアAIのサイバーリスクProject YATA-Shield(R8.5):AISIの評価・情報提供、政府の高性能AI活用による対処力強化第Ⅱ期基本計画:AISIの評価結果を制度・運用改善に接続する仕組みを整備パッケージは始動、制度への接続は検討中
計画づくりの手続人工知能基本計画(素案)の意見募集は6月19日〜23日の5日間(8,774件)意見募集への意見:1か月程度の期間を求める声。内閣府は「スケジュールに鑑み短期間」と回答し個別対話の場を設けるとした毎年改定のため次回以降も論点

各立場は、人工知能基本計画(第Ⅰ期・第Ⅱ期)、専門調査会第6回議事概要と意見募集結果、AI事業者ガイドライン更新資料、消費者委員会専門調査会第9回資料、全国消費者団体連絡会声明から要約。

人

中心の会議体の構成員(公開名簿より)。

人工知能戦略専門調査会

名簿の時点 第1回(R7.9.19)資料1-2 委員名簿時点。名簿16名のうち15名を掲載(山口真一 国際大学GLOCOM准教授〔名簿時点〕を省略)。第6回議事概要では一部委員の所属表記が更新されている。

人工知能(AI)技術の利用と消費者問題に関する専門調査会

名簿の時点 令和8年4月1日現在の委員名簿

お金

このテーマに束ねた39事業。令和7年度当初 1,983億円 → 令和8年度要求 144億円。

事業府省当初要求
ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業(AI基盤モデル及び先端半導体関連技術開発事業)経済産業省1,617億円—
次世代エッジAI半導体研究開発事業経済産業省295億円—
省エネ半導体関連開発事業(うち省エネAI半導体及びシステムに関する技術開発事業)経済産業省30.0億円—
AI等の活用を推進する研究データエコシステム構築事業文部科学省11.5億円12.0億円
AI適用システム維持管理のための環境構築の実証に関する経費防衛省10.5億円11.0億円
AIP:人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト(次世代人工知能技術等研究開発拠点形成事業費補助金)文部科学省8.6億円9.8億円
生成AIモデルの透明性・信頼性の確保に向けた研究開発拠点形成文部科学省8.2億円27.9億円
AI導入推進に関する経費防衛省1.2億円1.2億円
AIの高度化に応じたガバナンスに関する調査研究総務省0.45億円0.45億円
交通AIの技術革新とガバナンス制度に関する調査研究国土交通省0.11億円—
人工知能等先端技術を用いた警察業務高度化・効率化に係る実証実験等警察庁0.08億円0.51億円
AIネットワークにおけるデータ利活用の促進に関する調査研究(令和3年度までは「AIネットワーク化の進展等に関する調査研究」として実施)総務省0円—
IoT社会実現に向けた次世代人工知能・センシング等中核技術開発経済産業省0円—
安全なデータ連携による最適化AI技術の研究開発総務省0円—
国家戦略分野の若手研究者及び博士後期課程学生の育成(次世代 AI 人材育成プログラム)文部科学省0円—
生成AIの基盤的な開発力強化に資する計算資源の整備(国立研究開発法人産業技術総合研究所施設整備費補助金)経済産業省0円—
AIを活用した意思決定迅速化に関する研究防衛省0円40.7億円
生成AIの検証環境(情報通信技術調達等適正・効率化推進費)デジタル庁0円—
我が国における大規模言語モデル(LLM)の開発力強化に向けたデータの整備・拡充(令和7年度補正では、信頼できるAIの開発・活用支援に資するデータ整備及び能動的評価基盤構築に関する研究開発)総務省0円15.0億円
生成AI等を活用したサイバーセキュリティ対策強化総務省0円—
総務省における生成AI利用環境(情報通信技術調達等適正・効率化推進費)デジタル庁0円—
生成AIを活用した開示請求等事務の効率化(情報通信技術調達等適正・効率化推進費)デジタル庁0円—
政府によるAI 調達・利活用等調査事業デジタル庁0円0.73億円
AIの国際ガバナンス推進のための支援外務省0円—
AIを活用した海賊版サイトの検知システム(情報通信技術調達等適正・効率化推進費)デジタル庁0円—
外務省業務合理化AI(情報通信技術調達等適正・効率化推進費)デジタル庁0円—
国際法関連業務合理化AI(情報通信技術調達等適正・効率化推進費)デジタル庁0円—
生成AI評価用データセットの作成及び公開デジタル庁0円1.5億円
まき網漁業の自動操業に向けたAI技術の開発水産庁0円3.5億円
UAV連携型AI駆動オフロードUGVの研究防衛省0円1.5億円
医療AI実用化基盤整備促進事業厚生労働省0円0.39億円
数理・データサイエンス・AIを活用した文理横断・融合教育強化事業文部科学省0円5.0億円
AI有識者会議(仮称)会議運営及び調査研究事業内閣府0円5.0億円
AI安全性に係る国際会合への参画、及び高性能なAIシステムの利用に係るガイド等の開発事業内閣府0円6.8億円
AIを活用した審査業務の支援に係る調査・開発事業原子力規制委員会0円0.64億円
フィジカルAIを活用したインフラ整備等に関する調査検討業務国土交通省0円—
AIを活用したグローバルサウス向け社会課題解決プラットフォーム事業外務省0円—
グローバル・サウス諸国におけるAIインテリジェンス関連事業外務省0円—
AI for Scienceによる科学研究革新プログラム文部科学省0円—

注目点

  1. 令和9年度AI関連予算は事項要求が26件あり、年末の政府予算案で源内・GENIAC・防衛AIなどにいくら付くか。
  2. 第Ⅱ期計画が掲げた「AI法を含めた制度等の見直し」と府省の自主点検の仕組みが、どの会議体で具体化されるか。
  3. 消費者委員会AI専門調査会が、エージェント型AIの勧誘・誘導に法的な手当てを求める取りまとめに進むか。
  4. 「AIによるリスク」WGでの議論が、AISIの評価やYATA-Shieldとどう接続され、ガイドラインのリスク記載に反映されるか。
  5. 改正個人情報保護法の同意不要特例について、個人情報保護委員会の下位法令でどこまで要件が絞られるか。

出典

この解説は、AI が公開資料と報道を読んで出典つきでまとめ、別の AI が抜き取りで事実確認したものです。数字や日付は出典で確かめてから使ってください。誤りは [email protected] へ。

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